【結果】叫ぶ!テラー!!ここに開封!!!

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  • #2400

    ・テラーという存在
     腹が減った……誰でもいい……誰でもいいから俺を恐怖しろ。このままだと消えちまう。
     真っ暗な箱の中、この声は誰にも届かない。たくさんあったエネルギーは全て存在を保つために使われた。存在もどんどんどんどん小さくして狭かった箱の中はいまではとてつもなく広く感じる。皮肉なことに恐怖心を食べていた自分が消えてしまうかもしれないという恐怖を感じてしまっている。
     誰でもいいから……早く……
     食心鬼族テラーの叫びは誰にも届かない。

     とある小さな本屋さん。ここには妖怪じじいと呼ばれている名物店長がいることで近所では有名な店である。うちのじいちゃんが子供のころからそこの店長はじじいだったとか本が全く売れている様子がないのにずっと店を構えられてる、たまに変わった恰好をしたお客さんが来ているのをみた等々おかしな噂が立っている。
     そんな本屋に今日も変わった恰好をしたお客が2人やってきた。毛皮のコートに身を包み、コートの中はオーダーメイドらしきかなり上質なスーツを着込んだ男だ……足元はとんでもない厚底ブーツで小さな身長を補っている。厚底ブーツのせいでバランスが悪いのだろう。かなり長い豪華な装飾の杖をついて歩いていてそれもまた異様だ。その他、腕時計や指輪もとても高いものだとわかるのだが、それがついている指が腕そのものが貧弱すぎてアンバランスだ。もう1人はその男の後ろについてきた高校生ほどの年齢のこれと言って特徴のない女の子であるが、こんな異様な男と一緒にいても何も感じていないかの如く振る舞っているので逆に異様に思えてくる。
    「はぁ……ここに来るときは目立つなと言っておいたはずなんだがな……ヴァニティ」
    「はっはぁー! これでもだいぶ気を使ったつもりなんだがねぇ! 平常心様」
    「それで……その子はなんだ」
    「お土産さぁ! いらないなら持って帰るがねぇ」
     平常心様と呼ばれた老人は嫌な顔をして追い払うようなしぐさをする。それをみたヴァニティと呼ばれた男がにやりと笑いながら壁にもたれかかりながら話を切り出す。
    「まぁ、そう邪険にしてくれるな。もうそろそろなんだろう? テラーの餓死。平常心様のお勤めがひとつ終わるんだからさぁ。ぱーっとやってもらおうと思っていなくなっても問題ない子を見繕ってきたんだぜぇ? すごいだろ? この子の平常心。こんな話を目の前でされてもこれなんだからさぁ」
     目の前で自分をどうにかしようとしている話をしているのに女の子は眉一つ動かさない。まるで日常の中にいるような雰囲気そのものだ。平常心は思わずごくりと喉がなるが首を振る。
    「最後まで安心はできん。存在はだいぶ小さくなってきているが……わしはこいつが完全消滅するまでは何も食わん」
    「ふぅん……そーかいそーかい。それは残念だぁなぁっっ!」
     ふぉんっと杖が風を切る。杖の向かう先は平常心の後頭部。平常心もとっさのことだったが何とか腕でガードするものの何度も何度も殴りつけられてだんだんと抵抗が弱くなっていく。
    「ふぅ……こんなもんだろ。全くさぁ……肌身離さずもってやげるんだからよぉ」
    「な、なにをする気だ……ヴァニティ……」
    「封印を解くんだよぉ……最近、俺の事業にISROの調査が入ってさぁ……厄介だからこいつ使ってやろうと思ってなぁ」
     平常心の懐から小さな箱を取り出すと空中に放り投げ、箱めがけて杖をフルスイングするヴァニティ。当然のごとく箱は壊れて、中から小さな影の様なものが飛び出してくる。
    「テラー……蜂だぜぇ。その大きさでもそのぐらいにならなれんだろぉ」
     ヴァニティの言葉に反応するかのように影の形が蜂に変わっていく。その瞬間、先ほどまで何も感じていなさそうだった少女が大きな声をあげる。その悲鳴に吸い寄せられるように蜂は少女に近づくと少女はそのまま気絶してしまった。
    「あぁ……美味い……」
    「ついてきな……テラー。頼みがあるんだよ。1つぐらい聞いてくれるだろぉ?」
    「もちろんだ……俺にできることならやってやる。あぁ、こうして会話するのも久しぶりだ」
     ヴァニティとテラーはそのまま本屋を後にした。残ったのは恐怖心を食べられて昏睡状態になった少女と……満身創痍の平常心のみ。
    「……ぐっ……くそ……き、緊急連絡。ヴァニティが我々を裏切った」
     端末を操作し、それだけ言うと平常心は気絶する。この連絡をもって食心鬼族は派閥を問わず集まり始めた。

    ・長い? そうだね。ここから読むだけでもまぁ、大丈夫だよ!
     特殊な連絡網及び様々な方法にてヒロイン達はISROのとある支部の一室に集合するように連絡があった。ヒロイン達がその部屋に足を踏み入れると1人の少女が待っていた。見覚えのある人もいるだろう。数か月前に街で大暴れした食心鬼族のホスティリーその人だ。と言っても現在はグファルンと名前も存在も変わり大人しくなっている。
    「あーまってまって、うん、大丈夫、敵じゃないっていうか……今はアタシ個人、独断でここに来てるだけだからさ」
     ある程度の人数が集まったことを確認してグファルンが口を開く。その手には何部か新聞が握られている。
    「最近、人が心霊スポットを中心に昏睡状態で見つかるって事件が起こってるって知ってる? 何を隠そうアタシ達の仕業なんだけれど……あーまって、うん、違うの。アタシではないからね? というか半分以上はテラーってやつの仕業だし」
     どこから説明したらいいかなと頭を悩ませるグファルン。最初から説明すると長くなるし、肝心なところを説明しないわけにもいかないしと1人でぶつぶつとつぶやいてから頭をあげる。
    「えっと……テラーっていうやばいやつがいてね? 人間の恐怖心を食べるやつなんだけれど……相手の恐怖するモノを体に取り入れるように変身してどんどん強くなっていく能力をもっているわけ。でもその能力は使えば使うほどお腹がすいてしまうの。だからほぼ無尽蔵に人から心を食べていくものだから。アタシたちの食料がなくなっちゃうって思って食心鬼族は全員でこいつを封印するって決めたの。封印したらその内、餓死するだろうってことでね」
     もとい封印という手段を選ぶほかなかったというのが本当の所である。強大になりすぎたテラーは当時の食心鬼族の力を束ねても倒すには足りないというとんでもない力になっていたのだ。能力の相性として優位に立てた平常心のおかげでようやく封印が出来たのだとさらっとグファルンは説明を続ける。
    「……先日、アタシ達の中から裏切り者が出てテラーの封印を解いちゃったの。それがヴァニティってやつ。人の虚栄心を食べるやつで……数多くのアイドルや芸能人を抱える事務所の社長よ。海外にも支社を持っているみたいで今はそっちに行っちゃってる」
     封印だけ解いて自分は遠くから高みの見物を決め込んでいるらしい。男のくせに度胸のないふにゃちんやろうよと口汚く罵りながら、ふぅっと一息つくグファルン。全員の顔色をうかがいながら今度は先ほどと違い恐る恐る口を開いていく。
    「それでーえっとね? 食心鬼族としてはこいつを再び封印もしくは消滅を望んでいるわけ。それでこっちがとった作戦としては『テラーが食べる前にこっちが人間の心を食べて弱らせる』って方法なのよね……」
     もちろん食べる人間は選んでいる。特別怖がりな人間や心霊スポットに向かおうとしている人間、今まさにテラーと対峙している人間などだ。と説明したところで怒りを収められないヒロインもいるだろうとISROの職員が部屋の中に入ってきてグファルンを守る様に立ちふさがる。念の為の処置ではあるものいい気分はしないだろう。
    「あ、アタシはまだ食べてないし……それに供給してくれる人がいるからほっといてもいいかなって思ってたんだけど。たぶん、ほっといたらその子からも絶対嫌われちゃうでしょ? だから仲間から絶対にヒロインに漏らすなって言われたけど危険を冒してまでここに来てるし、お、怒らないでほしいなぁ」
     そして、今回の依頼の内容が職員から伝えられるのであった。

    【募集】
    4~8人予定

    【形式】
    単発予定です

    【予定文字数】
    4000字以上

    参加締め切り:2020/05/10 6:30(ちょっと早めです)

    行動提出期限:2020/05/20 23:59

    リプレイ公開予定:2020/05/31

    リプレイ公開場所:pixiv novel

    種別:怪人討伐

    敵勢力:食心鬼族

    敵情報
    テラー
    性格キーワード:残酷・サディスト・戦闘狂
    パワー:5(現在たくさんの栄養をとりたくさんの恐怖するモノを取り込んだことにより)

    テクニック:1(たくさんの恐怖するものに変化している弊害で器用さはない)

    スピード:3(恐怖するものを取り込み変化する速度も込みの速度。サシでの勝負になった場合そのヒロインの恐怖するもの単体に変化することもできる)

    メンタル:1(封印期間が長すぎたが故に煽り耐性など皆無に等しい。それも楽しんでいる節もある)

    ミラクル:5(種族の特徴として心を食べる能力がある他、恐怖するものを見透かしそれに変化したり、今まで取り込んできたものを全て合体させたキメラのような状態になることも可能。変化したものの能力を使用することもできる)

    エロ趣向:トラウマ、恐怖と向き合ってもらいつつ泣き叫んだりぼろぼろになるヒロインがみたい!!! なのでリョナ描写や精神的なリョナ描写がおおくなるかなと思いますので参加の際は気を付けていただけるとありがたいです。

    備考:さて、今回の依頼ですがグファルンの協力のおかげで廃病院にテラーがいることがわかっています。悪いことにここは今話題の心霊スポットになっており……ヒロインが現場に駆け付けるころにヴァニティの芸能事務所の人達がテレビ番組の撮影に訪れています。ありていに言えば……ある程度育ってもらうための餌をヴァニティが用意しているのでしょう。撮影クルーも合わせて10数人の人が廃病院の中にまとまっています。この撮影クルーたちがテラーに接触した場合、テラーはさらに強くなることでしょう。

    その撮影クルーを狙うことになっている食心鬼族ですが、フィックル(https://xoh.dojin.com/forums/topic/1825)という子です。ヒロインを見たら撮影クルーの避難は手伝ってくれるでしょうが、テラーと出会うことに対してはヒロイン同士の心の入れ替わりやヒロインが1人ならフィックルとの入れ替わりなどをして邪魔をしてくるでしょう。(エロ趣向もリンク先のような状態になると思います)

    尚、食心鬼族がヒロイン達を寄せ付けたくない理由は単純でヒロインは栄養価が高いのに加えて人々の希望だからである。ヒロインが負けた場合、人が感じる恐怖が増えるだろうと思い近づけさせたくないのです。

    注意:今回も恐怖心を食べられた場合はヒロインは恐怖心がしばらくの間なくなると思います。

    予約抽選について
    抽選につきましては
    ・テラーとの戦いを望まれる(ヒロインの恐怖を感じるものも教えてください)のかフィックルを止めに行く(自分の体はどんな感じであると説明もしてください)のか明記して下さった方(必須)
    ・私のシナリオに入ったことのない方
    ・前回、私の依頼に入れなかった方
    上から順番に優先して入っていただこうと思いますので、面倒かと思いますが、よろしくお願いいたします。
    尚、予約は最低でも行動を500文字以上書ける方のみとさせていただいておりますのでご了承ください。

    テラーとフィックルでは空気感がシリアスとギャグといった具合に180度違うことになる可能性も否めません……がっそれはそれ。あなたたちの行動次第で色々起こることは間違いないでしょう。

    長くなりましたがよろしくお願いします。尚、質問などあればこちらかプライベートメッセージでも受け付けておりますので遠慮なくどうぞ

  • #2401

    はい、早速書き忘れておりますね。

    ヒロイン達が現場に到着したころの分布としては

    テラー:廃病院の4階、入院するための部屋があるフロアの廊下をうろうろしております。

    撮影クルー:2階にて撮影中です。生放送ではありません。

    フィックル:廊下からこっそりと様子を伺っています

  • #2403

    【1】参加希望デス!

  • #2404

    【2】参加希望です.

    し,心霊スポット……怖いものはなるべく避けたいんですけど…やっている事は許せません,必ず封印して見せます…!

  • #2408

    【3】参加希望……
    グファルンの為にも、テラーって子の為にも、頑張る……

    (テラーとの戦いを希望します。
    この子のトラウマは、学校の道徳の授業で見た 戦争のビデオ。
    グロテスクな死体や軍人の姿に変身されると
    無表情ながらも 体が震え、涙が頬を伝います)

  • #2418

    【4】参加希望です。
    行動の中身としては「ホスティリーを止める」になりますが、きっかけは「テラー討伐に向かう途中で偶然合流、避難誘導を手伝った後に……」と言う感じになると思います。

    身体の特徴自体は前回のホスティリーのシナリオの時に書いたものが殆どですが、改めて書き直して更新した方がよろしいでしょうか?

    • #2421

      質問ありがとうございます。
      身体特徴は前回の分がこちらで参照URLが貼ってありますし……たぶん大丈夫でしょう。何か更新があれば改めて完全版をあげていただければ幸いです。

  • #2419

    【5】参加希望です。

    希望はテラー戦で、恐怖するものは『自分が殺害した実の父』か『復讐相手でもあるマリオネッター』のどちらか、あるいは両方でも構いません。それに関する質問等はお答え致します

  • #2453

    参加希望を出していただきありがとうございました。

    今回は
    ・[PL]マスク・ド・サンダーダイナマイト(?)
    ・炭酸CAN/鐘楼ノエル(テラー戦?恐怖するモノの情報なし)
    ・月詠リサ@サリエル(テラー戦)
    ・練羊羹/白野咲(フィックル戦)
    ・GM久々津/PC 執行人形ルウメリア(テラー戦)

    となります。尚、[PL]マスク・ド・サンダーダイナマイト、炭酸CAN/鐘楼ノエルのお2人は必要情報が足りていないため、5/12までに必要情報をこちらに書き込んでください。書き込みがない場合、描写や参加が難しくなります。

    何か質問などありましたら、こちらかプライベートメッセージまでお願いします。

    • #2458

      記載内容の漏れ、申し訳ありませんm(_ _)m

      ・テラー戦を希望します。

      恐怖対象:大きな虫やグロテスクなモノ
      虫のような外見のヴィランとも戦いますが苦手、巨大な虫が迫ってくるのは怖がります。
      傷口や内臓などグロテスクな方向にディティールされたゾンビなども苦手ですが戦えなくなるほどではないですが恐怖します…?

      トラウマ:父親の遺体(孤独? 近親の死?)
      人気者で歓声の中にあった父親が静かな部屋のなかで横たわっていて、鍛え抜かれた肉体は子供の自分よりも強靭なはずなのに横たわったまま 動かない。
      母親は知らない男性の胸のなかで泣いていて、自分は目の前の亡くなった父親と二人きりのような感覚(一人ぼっち?) に父親への悲しみ以外にも自分のこれからを不安したり、母親や知らない男性に対して怒っていたりという、何故かそこで泣けなかった自分への嫌悪感やらがトラウマ?

      (他にも歯医者のドリル音(身動きがとれないうえでの恐怖体験)や仏像の顔(無表情でないのに読み取れない表情)や幼い頃に体内電気な能力を上手く扱えずに誰かを傷つけた体験(父親の焦げた手のひら)などもトラウマや恐怖対象だったり
      します…?)

  • #2455

    遅くなってごめんなさい,

    質問などはこちらでもTwitterとかでも大丈夫です!

    恐怖対象
    誰に聞かれても両親は生きているかのように仕事でいないと言っていますが,本当は死んでいます.目の前で殺されてます.
    今の彼女が1番恐怖するものはそれを自覚すること,自己暗示をかけるように言っているので両親を殺した怪物(獣人)に変身されるとフラッシュバックして戦いどころではなくなります.

  • #2461

    改めまして

    ・[PL]マスク・ド・サンダーダイナマイト(テラー戦)

    ・炭酸CAN/鐘楼ノエル(テラー戦)

    ・月詠リサ@サリエル(テラー戦)

    ・練羊羹/白野咲(フィックル戦)

    ・GM久々津/PC 執行人形ルウメリア(テラー戦)

    となりました。
    よろしくお願いします。

  • #2468

    アクション提出完了……
    所々、ちゃんと改行されてなかった……
    明日……また送信しなおす……ね…… Zzz

  • #2470

    先程内容提出致しました.

    何かございましたらご連絡よろしくお願いします

  • #2473

    アクション再送信……
    これでちゃんと改行されてるはず……

  • #2476

    正直あまり納得できる出来のアクションではないですが、ひとまず提出しました。
    疑問などがあればよろしくお願いします。

    • #2481

      確認しました。ありがとうございます。まだ時間はありますので変更も大丈夫ですよ

  • #2482

    行動内容提出しました!
    不備が多いかも知れません…orz

  • #2483

    行動提出をさせていただきました、質問やご相談等は受け付けておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

  • #2485

    びっみょーに追記編集して送りなおしました。

  • #2509

    お待たせいたしました。

    楽しんで書かせていただきましたが……えぇ、えっと色々まだまだ精進すべきところがあるなと思った感じです。

    https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=13036564

    少しでも楽しんでいただければ幸いです。
    また、書かせていただけたらとっても嬉しいです。

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